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RNO--7196
 平成30年 9月 本科生 講座
【 親子関係をめぐる最近の判例 】
  講師 弁護士・千葉大学講師
   眞田 範行 先生

講演要旨
 近時の親子関係の発生について、法律上どのように考えるべきか、
考察したい。

講演内容

1 法律上の親子関係と血縁上の親子関係
  母は、分娩という事実によって確定する。
  父は、民法第772条の「推定」によっている。
   ①妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
   ②婚姻の成立の日から、二百日を経過した後又は婚姻の解消もしくは
    取り消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
  ・「推定」ということになると、「血縁」と一致しない場合がでてくる。
  ・一致させるために、「摘出否認の訴え」という制度と、「親子関係不存在の訴え」
   を認めている。
  ・「推定されない子」の存在
  ・血縁関係のない法律上の父子関係が生ずる。DNA鑑定でも変わらない場合ある
2 嫡出子と非嫡出子の関係
  非嫡出子についての母子関係は、前述の分娩の事実によって確定される。しかし、
  父子関係については、嫡出子については「推定」によることになるが、非嫡出子に
  ついては、「認知」という制度によって行うことになる。
3 嫡出子と非嫡出子の不平等
  結局、最高裁の考え方は、嫡出子は血縁関係との齟齬があっても、嫡出子である以上は
  構わないが、非嫡出子は血縁関係が決定的な要素である。
  法的な建前と事実主義の対立という問題が、一貫して横たわる・そして、この点が
  更に生殖補助治療から生まれた子について、深刻な問題を引き起こす。
4 生殖補助治療とは
  ①方法
   ア 人工授精
   イ 体外受精 
   ウ 顕微授精
  ②精子提供者
   ア 夫の精子を用いる場合(AIH)
   イ 第三者提供の精子を用いる場合(AID)
  ③代理懐胎
   ア サロゲートマザー型  卵子提供型
   イ ホストマザー型    借り腹型代理出産
  ④倫理の問題と法律の問題
   倫理の問題・・・そもそもこのような治療が認められるか。医療倫理
   法律の問題・・・特に民法上親子関係を創出できるか。
深刻な問題
5 冷凍精子による死後懐胎
6 代理母による出産の場合の母親
7 性同一障害の場合の嫡出子
8 子の出自を知る権利