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RNO--4486
 2014年 7月 本科生講座
演題 【 源氏物語について 】
  講師 東洋大学名誉教授   神作 光一 先生

講演要旨
源氏物語「宇治十帖」を読む
・文学とは
 日本の古典文学を対象と考えるとき、文学とは、とりわけその時代と人間とを如実に反映しているものという感が深い。換言すれば、その時代と人間の生や死に関するさまざまな感動や思考あるいは憧憬や苦悩、恋愛や結婚、喜怒哀楽といった事柄に最も深く立ち入っているのが文学であると言い得るであろう。つまり、文学とは、人間の生き方を知り、人間そのものを追求する営みであると考えていいであろう。その意味で、「文学とは人間学である」とコメントすることも可能であると思われる。
・作品を読むという営みとは
 平安期の文学作品と限ったわけではないが、ともかく対象をとらえて深い読みに徹することが読解のあるべき道であろう。この「読み」の具体化が注釈であると考える時、その「読み」という作業の果たす役割は、かなり大きく広範囲に及ぶ。例えば、本文批判、有職故実、時代の風俗、語意考証、修辞法の検討、表現研究、歌ことばの解明等々のことがらが、すべて注釈と深く関わるわけである。それだけに、作品を読むという営み、注釈という作業は常にある種の困難さを伴っているとも言えるであろう。

講演内容
・「源氏物語」の和歌について  ーー全795首のまとめーー
 詠歌のない登場人物
 男女の登場人物の詠歌数の多いベスト5人
 名作と迷作
    名作  「人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道にまどひぬる哉」
    迷作   近江の君
        「草若み常陸の浦のいかが崎 いかであひ見む田子の浦波」
         源氏の君
        「唐衣 また唐衣 唐衣 かへすがへすも唐衣なる」
・「宇治十帖」の表現考
 
  以下略