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RNO--3188
 2012年 4月 本科生講座
演題        【 医学史に学ぶ 】
  講師                 千葉実年大学校学長  橘 正道 先生

講演要旨
 人の生は死と向き合い、また病苦との付き合いを持つ。人の歴史は医学の歴史と重なる。いつの世でも、医療は多くの問題を投げかけてきた。人体の構造と働きは複雑、精妙であり、その障碍をなおすことは、かっては人力を超えたもので神の領域とされた。よく現在のレベルに到達したものである。しかし、完全なはずがない。
 とくに近代医学の発展期に見られる人間の賢さと、愚かさ,成功と挫折、真実と偽りの混じり合いを振り返ったみたい。感染症と栄養学の領域を主な話題とする。歴史上ある深刻な事態が起きると、それは多くの教訓を与えるのだが、少し時が経つと人は忘れ同様なことが起きてくる。一般的な教訓は浸透しにくいのであろう。領域は異なるが、昨年の大震災後の出来事にもそれがみられる。

内容
 古代および中世の医学
    ギリシャのヒポクラテス  ローマのガレノス  東洋の医学  
 ルネッサンス医学
    医学が科学の領域に 解剖学の進展  
    イギリスのハーヴェイによる血液循環論
    杉田玄白らの「解体新書」
    伝染病疾患との戦いの表と裏
    ジェンナーによる種痘法の発見
 19世紀の医学、その光と影
    ゼンメルワイスと産褥熱
    クリミア戦争の悲劇
    天才パスツールの偉業
    日本の風土病ー脚気  脚気病菌説と陸軍首脳部の頑迷
    ビタミン学の始まり
 20世紀の医学
    著しい臨床医学の発展
    生命倫理学の必要性
    医原病の発生
    医療は元来難しく、ときに怪しく、また経費がかかることの認識が必要


   Ars longa, Vita brevis  (医は永く 生は短し)ヒポクラテス