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RNO--2807
 2011年 10月 本科生・聴講生合同講座
演題  【 能楽へのいざない「平家物語」編 】
  講師               観世流能楽師   奥川 恒治 先生

講演要旨
1.能・狂言を知ろう!
 能  謡(詩と歌)と舞によってできている歌歌舞伎であり能面という独特   の半仮面を着ける仮面劇。
    大きく分けて現在生きている人が現在進行形の形で演じる現在能と、   幽霊や神仏が出て来る夢幻能との二つに分かれる。
    現在能は劇のストーリーがはっきりしているので解りやすく見た目も   面白い。芝居としての劇性がはっきりしているため写実的な表現が多    く、知識、経験、年齢を問わず楽しむことができる。
    夢幻能はストーリーは有るが祝言、幽玄、恋慕、哀愁といったものか   ら永遠性や救済といった事を導き出すための補助としてのストーリーが   ある。
 狂言 生きている人間の内面を滑稽に描くセリフ劇。仮面もあり囃子もある   ところは能と同じ。

2.俊寛 − 平家の全盛期
 平家打倒をもくろむ陰謀→鹿の谷(俊寛僧都の山荘にて)
 “酒のとっくり(瓶子へいじ)を倒し平氏を倒す”と洒落に変わる程度の謀議であった
 多田行綱(ただゆきつな)により密告され発覚、俊寛、成経、康頼鬼界島に流罪
 清盛の娘(中宮徳子、高倉帝妃)の懐妊、安産祈願のため大恩赦が行われる

能「俊寛」
 鬼界島に赦免使が赦免状を届ける所より始まる。
 鬼界島の成経と康頼は三熊野勧請し参詣をしている。
 赦免状には成経、康頼の名前はあるものの俊寛の名前はなかった。
 俊寛の怒りと絶望
 二人を乗せ船は出船し、無常にも一人取り残される俊寛

3.通盛 ― 平家の流転
 一の谷の合戦で平家軍は2時間ほどの戦いで2千名を討たれてと言われている 忠盛、敦盛、道盛などの主だった武将の多くが討たれてしまう

能「道盛」 
 阿波の鳴門で平家一門のため読経する僧。
 舟に乗り現れる老人と海士。
 この鳴門の沖で果てた平家の一門のことを尋ねる僧。
 道盛と小宰相のことを語る老人と海士。
 小宰相の入水を語り海士は海中に消え、老人も続いて消えてしまう。
 読経する僧、在りし日の姿で現れる道盛と小宰相。
 戦いの直前に小宰相に別れを惜しんだため、弟の教経に叱責されたことなどを語る道盛。
 そして自身最後を語り、僧の読経により成仏する。

4.謡曲「高砂詞章」の発声練習
 「高砂や。この裏舟に帆をあげて。月もろともに出で汐の。
 波の淡路の島影や。遠く鳴尾の沖過ぎて はや住の江に着きにけり」