Go Zitudai.HP
RNO--1482
 2010年12月 本科生講座
演題     【ラジオドラマで放送した房総の伝説譚】
  講師          劇作・演出家・地元学研究家  大川 義行 先生
講演要旨
 房総の地にちなんだ伝説を題材として、いくつかのラジオドラマに取り組んできた。千葉県には創作意欲をかき立てる素材が沢山ある。
 ラジオドラマは聴取者がドラマの情景を自分なりにイメージして組み立てながら物語に浸ることができ、面白い。
1.大納屋おさつ(銚子市)
  場所 銚子市外川、ここに住んでいる住民のほとんどが江戸時代以降、紀 州からやってきた。「木国会」を組織している。
  「大納屋おさつ」は伝説ではなく、実際にあった話。大納屋は網元で零細 漁民を束ねる役割。この土地の網元である大納屋の女将がなくなり、そこで した働きをしていた「おさつ」が後妻となる。
  おさつは身長180センチを超える大女。力は男の2倍の働き者。「俺に も船に乗せろ」と無理をいい、断られると船をひっくり返してしまうほどの 豪傑者。ところが、おさつが後妻に入ってから、海が荒れる日が続き漁に出 られない。漁師たちは次第に苛立ち、時化がこれほどまでに続くのは、おさ つが疫病神だからではないかと疑うようになり、仕舞いには、おさつを浜に 呼び出し酒を振舞い、酔ったところを撲殺し海に流した。その後も海は荒れ
 漁に出られない日が続いた。
  こと地を通りかかった、徳のある僧侶に聞いたところ、この浜ではいまだ 成仏できない霊が漂っていると分かり、供養してもらう。その後、海は平穏 になり、現在でもこの供養は続けられている。
  このドラマには地元の方々にも参加してもらい完成させた。
2.補陀落ホテル・泉式部の墓(館山市那古)
  一千年の昔、平安時代王朝の三才女の一人泉式部。浮名を流した男性たち との恋愛体験を和歌にした恋多き歌人。
  彼女の墓が館山市那古に実際にある。那古観音の上にある山道を登ると、 草むらの中に泉式部と書かれた墓石がある。墓石には江戸時代の文政年間の 文字が読み取れるので、平安時代のものを江戸になって建て替えたものと解 釈したい。
  物語の構想としては、補陀落ホテルに指圧に来る女を和泉式部に見立て、 遠く熊野の浜から極楽浄土を求めてやってきた高僧との愛憎を描いた。
3.幻の上総王朝・大友の皇子伝説(君津市俵田)         略
4.謎のハリスト村(東葛飾郡沼南町手賀村)           略
5.平将門・お座敷列車(下総の国)               略